老婆100's <青春>

物語いろいろ、人生道草

小説-芒-

- 芒 - 4.遠足

遠足の日程と、行く場所が伝えられた。子供たちにはワクワクする行事だ。歓声が上がる。まり子も勿論こころが弾む。しかし一方では行かせてもらえるか不安が募る。 案の定、母親から無理だという理由を聞かされた。 失望が隠し切れないまり子。行きたかった…

- 芒 - 3.弁当

母親の出来物が治り、仕事が始められるようになったが、ヒモおじさんの機嫌を損ねないようにビクビクした生活が続いた。 暴力はエスレートするばかりだった。まり子は子供ながらに母親を庇い突き飛ばされることもあり、夜道を泣きながらに逃げまどった。おじ…

- 芒 - 2.知らないおじさん

昭和天皇が人間宣言を行い、日本国憲法が公布された昭和21年にまり子は誕生した。戦後の混乱さなか、復興への微かな灯とともに成長することになるが長い茨の道が待ち受ける。 公園のベンチや他人の家の軒先で体を休めることが続いていたが、ある日、ようや…

- 芒 - 1.戦後の貧困

まり子は物心ついた頃からお腹がすいていた。いつも手を引っ張られて歩き続けていた。 気怠く、光が眩しく目が開けられなかった。 戦後の貧困で喘いでいた日本人の暮らしぶりを映像から推察するに、きっと親が食べ物を求めてさまよっていたと思える。栄養失…