落ちる太陽の名残りが西空を照らす。
様子を画用紙に描きたい気持ちになる。
地球の確かな動きに目を向ける老婆になった。
生まれてこの方、仕事と子育て・介護などの人生のステップをこなしながら目まぐるしく駆け抜けたこれ迄の間に見慣れているはずの日没を感慨深く捉えた記憶は無い。
この齢に誰もが感じる気持ちのゆとりなのでしょうか。
-芒-
朝鮮は過去植民地だった経緯があり敗戦前には200万人もの人々が日本に日本国籍で住んでいたという。戦後本国に帰還したが、60万人前後が日本に踏み止まったとみられるそうだ。定職も無く食べ物も事欠き生きることに必死で更に差別に晒され厳しい環境を余儀なくされていたそうだ。追いやられるように部落を作り肩を寄せ合って生きていたのだと推察できる。まり子はそのような部落で中学1年の途中まで暮らす事になる。
次回をお待ちください・・・・