老婆100's <青春>

物語いろいろ、人生道草

難を逃れる

もうすぐお正月、亡き母は縁起を担ぐ人で、お墓や仏壇に、松や千両、万両がアレンジメントされた正月花を供えていた。仏様が家族を守っていると本気で思い、大切にする母でした。
日々、唱える文言は、家族一人ひとりの名前をあげて「事故にあいませんように、悪い人との接触がありませんように、今日一日どうか無事でありますよう、お守りください」と呟いていた。家族は、そのお祈りを背中で聞きながら、それぞれ職場や学校に出かけたものだ。
通りすがりの南天の木の赤い実が、万両、千両に似ている事から、亡き母を懐かしく思い出した。南天も『難を逃れる』という縁起の良いものでお正月に重宝される。
大晦日はお墓の掃除をして、存命なら百歳になる母が愛した、千両、万両、松、菊の花を飾り、今年が無事に過ごせたお礼と、来年の皆の運勢が「大吉」であることを、神頼みしようと思った。

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