老婆100's <青春>

物語いろいろ、人生道草

夜明け前

今朝5時ごろ、老犬の催促により散歩に出た。

冬のこの時間は真っ暗で、スマホのライトを頼りに川沿いを歩いた。不意に、無灯の自転車が 勢いよく擦れ違がった。驚いた老婆は「無灯は違反でしょ!」と、心の中で怒りながら、老犬の行きたい方へ引っ張られて進んだ。

ふと東の空を見上げると、細い月と金星が僅差に並んで輝いている。朝っぱらのイライラが吹っ飛び、”美しい!” と 感動した。ゆったりと織りなす宇宙空間の移り変わりを、今日は近所の家々が目覚めていない中で、老婆一人が目撃出来た という独りよがりの優越感に浸った。それも散歩が終わる頃には雲に隠れてしまったので、束の間の幸運を掴んだようにも思えた。

ネットで調べてみると、今夜から明朝にかけて、新月となる好条件の中で、ふたご座流星群が見られるという。また木星と土星が接近するそうだ。雲がかからないことを願って眺めようと決めた。
老婆はスマホの撮影技術が下手なので、月と金星の寄り添い を撮れなくて残念に思った。
かわりに枯草の中で 密かに存在を主張している小花を愛でてあけたい。

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